中山クリニック

脂肪肝に悪い食べ物5つ|お酒を飲まない人の食事と検査

掲載日:2026.06.25(最終更新日:2026.06.25)

健康診断で「脂肪肝の気があります」「肝機能の数値が高めです」と言われ、戸惑っている方は少なくありません。「お酒はほとんど飲まないのに、どうして?」と感じる方も多いのではないでしょうか。

 

実は近年、飲酒とは関係のない脂肪肝が増えています。脂肪肝は自覚症状が出にくく、つい後回しにされがちですが、内臓脂肪や生活習慣と深く関わっています。この記事では、脂肪肝で控えたほうがよい「悪い食べ物」を整理し、食事の見直し方と、検査・受診を検討する目安までやさしく解説します。

————目次————
1.脂肪肝とは?お酒を飲まなくても起こる「MASLD」
2.脂肪肝で控えたほうがよい「悪い食べ物」5つ
3.「やめるだけ」で十分?食べ物以外に見直したいこと
4.膝・腰の痛みと内臓脂肪・脂肪肝の関係(整形外科の視点)
5.脂肪肝が心配なときのセルフチェックと検査
6.何科を受診すればいい?受診を検討したい目安
7.よくある質問(FAQ)
8.まとめ

この記事でわかること

・脂肪肝で控えたほうがよい「悪い食べ物」

・お酒を飲まない人でも脂肪肝になる理由(MASLD)

・食べ物の見直しと、内臓脂肪・肝臓の検査を考える目安

脂肪肝とは?お酒を飲まなくても起こる「MASLD」

脂肪肝とは、肝臓に中性脂肪がたまった状態のことです。お酒の飲みすぎによるものだけでなく、食事や運動不足など代謝の乱れが背景にある脂肪肝は、近年 MASLD(代謝関連脂肪性肝疾患)と呼ばれるようになりました。以前は「非アルコール性脂肪性肝疾患」と呼ばれていたものに近い考え方です。

 

脂肪肝は痛みなどの自覚症状が出にくいため、健診で初めて気づくことがほとんどです。多くは生活習慣の見直しで改善が期待できますが、一部は肝臓の炎症(脂肪肝炎)へ進むことがあるため、数値を指摘されたら一度きちんと評価を受けることが大切です。

 

自覚症状がないことは「問題がない」という意味ではありません。気になる数値があれば、早めの確認をおすすめします。

脂肪肝で控えたほうがよい「悪い食べ物」5つ

「これさえ食べなければ大丈夫」という単純な食べ物はありませんが、脂肪肝と関係しやすいとされている食品はあります。まずは次の5つを意識してみましょう。動画でもわかりやすく解説しています。

① 加糖飲料・清涼飲料(果糖)


ジュース、炭酸飲料、加糖の缶コーヒー、エナジードリンクなどに多く含まれる果糖(フルクトース)は、肝臓で脂肪に変わりやすいとされています。研究でも、加糖飲料による余分なエネルギー摂取は肝臓の脂肪を増やしやすいことが報告されています(後述)。まず見直したいのが、毎日の「飲み物の砂糖」です。

② お菓子・菓子パン


スナック菓子、菓子パン、洋菓子などは、糖質と脂質が同時にとれてしまう食品です。間食として習慣化していると、知らないうちにエネルギーが過剰になりやすくなります。

③ 白米・パン・麺の食べすぎ(精製炭水化物)


ごはん・パン・麺そのものが悪いわけではありませんが、量が多すぎたり、おかわりや「〆のラーメン」が習慣になっていると、余ったエネルギーが脂肪としてたまりやすくなります。

④ 揚げ物・脂質の多い食品


揚げ物、脂身の多い肉、加工肉などに多い脂質のとりすぎも、全体のエネルギー過剰につながりやすい点に注意が必要です。

⑤ アルコール


MASLDは飲酒と関係しない脂肪肝ですが、飲酒習慣がある場合はアルコール自体が肝臓に負担をかけます。「適量」には個人差があるため、量が気になる方は医師にご相談ください。

「やめるだけ」で十分?食べ物以外に見直したいこと

「これをやめるだけで脂肪が落ちる」と思いたくなりますが、実際には食べ物だけでなく、食べ方・運動・体重管理を合わせて見直すほうが、脂肪肝の改善につながりやすいと考えられています。

 
食べ方:早食い・遅い時間の食事・だらだら間食を見直す
運動:ウォーキングなどの有酸素運動と、軽い筋トレを無理のない範囲で
体重管理:急激な減量はかえって体に負担となることがあるため、ゆるやかに
 

無理な食事制限を続けるより、続けられる小さな見直しを重ねるほうが、結果的に長続きします。

膝・腰の痛みと内臓脂肪・脂肪肝の関係(整形外科の視点)

当院は整形外科でも多くの患者さんを診察していますが、膝や腰の痛みと体重・内臓脂肪は深く関係します。体重が増えると膝や腰への負担が増え、変形性膝関節症や腰痛が悪化しやすくなります。

 

つまり、内臓脂肪を意識した食事の見直しは、脂肪肝だけでなく「膝・腰の痛み」の対策にもつながります。整形外科でリハビリ中の方も、全身の健康管理の一環として内臓脂肪に目を向けてみてください。

関連:膝や腰の疾患についてはこちら

脂肪肝が心配なときのセルフチェックと検査

健診結果の見方(ALT・AST・γ-GTP・中性脂肪)

健診結果では、次の項目が一つの手がかりになります。

 

ALT(GPT)・AST(GOT):肝臓の状態を映す数値

γ-GTP:飲酒だけでなく脂肪肝でも上がることがある数値

中性脂肪・腹囲:内臓脂肪の目安

 

これらが基準より高めの場合、脂肪肝が背景にある可能性があります。数値の意味は個人差があるため、自己判断せず医師に相談しましょう。

内臓脂肪を「見える化」する検査(内臓脂肪測定CTなど)

内臓脂肪は、腹囲や体組成計でおおまかに把握できますが、より正確に知る方法として内臓脂肪測定CTがあります。お腹の断面を撮影し、内臓脂肪の面積を数値で確認できる検査です。

 

内臓脂肪測定CTは自由診療(保険適用外)となる場合があります。費用や、放射線被ばくを含む検査の特性については、医師の判断のもとでご説明します。費用は変動する可能性があるため、詳しくはお問い合わせください。

何科を受診すればいい?受診を検討したい目安

脂肪肝や肝機能の数値が気になるときは、消化器内科で相談できます。次のような場合は、早めの評価を検討してみてください。

 

・健診で脂肪肝・肝機能・中性脂肪を指摘された

・お酒を飲まないのに脂肪肝と言われた

・体重や内臓脂肪が気になり、膝・腰の痛みもある

 

当院には肝臓専門医・消化器内科専門医の常勤医が在籍しており、健診結果の確認から内臓脂肪のチェックまで対応しています。気になる方はお気軽にご相談ください。

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コラムの内容は動画でもわかりやすく解説しています。

よくある質問(FAQ)

Q. 脂肪肝に一番悪い食べ物は何ですか?

A. 一つに断定はできませんが、果糖の多い加糖飲料やお菓子の摂りすぎが関係しやすいと報告されています。影響には個人差があります。

 

Q. お酒を飲まないのに脂肪肝と言われました。なぜですか?

A. 食事由来の糖質・脂質や運動不足などが関わるMASLD(代謝関連脂肪性肝疾患)の可能性があります。気になる場合は消化器内科の受診をご検討ください。

 

Q. 食べ物の見直しだけで脂肪肝は改善しますか?

A. 食事は重要ですが、運動や体重管理も合わせると良いとされ、状態によって方針は異なります。医師にご相談ください。

 

Q. 脂肪肝は何科を受診すればいいですか?

A. 消化器内科で相談できます。健診で指摘された方は、早めに評価を受けることが大切です。

 

Q. 内臓脂肪はどうやって測りますか?

A. 腹囲や体組成計のほか、内臓脂肪測定CTで面積を確認する方法があります。自由診療となる場合があり、費用や放射線被ばくを含め、医師の判断のもとで行います。

まとめ

  1. 脂肪肝で控えたい「悪い食べ物」は、加糖飲料・お菓子・精製炭水化物の食べすぎ・揚げ物・アルコール
  2. 食べ物の見直しに加え、食べ方・運動・ゆるやかな体重管理を合わせることが大切
  3. お酒を飲まなくても脂肪肝になることがあり、健診で指摘されたら早めの評価を
  4. 内臓脂肪は膝・腰の痛みとも関係するため、全身の健康管理として見直す価値があります

 

健診結果が気になる方、内臓脂肪をしっかり把握したい方は、消化器内科でお気軽にご相談ください。

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参考文献

  1. Lee D, Chiavaroli L, Ayoub-Charette S, Khan TA, Zurbau A, Au-Yeung F, et al. Important food sources of fructose-containing sugars and non-alcoholic fatty liver disease: a systematic review and meta-analysis of controlled trials. Nutrients. 2022;14(14):2846.
  2. Burger K, Trauner M, Bergheim I. Pathogenic aspects of fructose consumption in metabolic dysfunction-associated steatotic liver disease (MASLD): a narrative review. Cell Stress. 2025;9:49-64.
  3. Pouwels S, Sakran N, Graham Y, Leal A, Pintar T, Yang W, et al. Non-alcoholic fatty liver disease (NAFLD): a review of pathophysiology, clinical management and effects of weight loss. BMC Endocr Disord. 2022;22(1):63.

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