肩が上がらない…それ腱板断裂?見極めポイントを専門医が解説|明石市
掲載日:2026.02.26(最終更新日:2026.02.26)

「最近、なんだか肩が上がりにくい…」
「夜中にズキズキ痛んで目が覚めてしまう…」
そんなつらい肩の痛みに悩んでいませんか?🤔
40代、50代を過ぎると「これって五十肩かな?」と思いがちですが、ちょっと待ってください。
その症状、もしかしたら腱板断裂(けんばんだんれつ)という、別の病気かもしれません。
この記事を読めば、
– あなたの肩の痛みの原因が何なのか
– 五十肩と腱板断裂の決定的な違い
– 自分でできる簡単なセルフチェック方法
– 最新の治療法
が、すべてわかります。
明石市にお住まいで、つらい肩の痛みから解放されたいあなたは、ぜひ最後まで読んでみてくださいね!
1.まずはセルフチェック!
2.そもそも腱板断裂って何?五十肩とはどう違うの?
3.五十肩との決定的な違いは「動きの制限」と「治り方」
4.腱板断裂は決して珍しくない!日本のデータを見てみよう
5.専門医はどうやって診断するの?🏥
6.治療法は?手術しないと治らないの?
7.まとめ
✅ あなたも腱板断裂かも?まずはセルフチェック!

「もしかして…」と思ったら、無理のない範囲で以下の項目をチェックしてみましょう。
✅ 腕を上げようとすると、特定の角度(60度〜120度くらい)で特に痛みが強い。
✅ 腕を上げた状態から、ゆっくり下ろすことができず、ストンと腕が落ちてしまう。
✅ 腕を上げることはできるが、力が入らない感じがする。
✅ 夜、痛い方の肩を下にして眠れない、痛みで目が覚める。(夜間痛)
✅ 肩を動かすと「ジョリジョリ」「ゴリゴリ」といった軋むような音がする。
いくつ当てはまりましたか?一つでも当てはまる項目があれば、腱板断裂の可能性があります。特に「腕がストンと落ちる」「夜間の痛み」は、腱板断裂に特徴的な症状です。
そもそも腱板断裂って何?五十肩とはどう違うの?🤔
「腱板断裂と五十肩、名前は聞くけど何が違うの?」と疑問に思う方も多いでしょう。
ここで、その違いをハッキリさせておきましょう!
腱板ってどこのこと?

肩関節は、骨や軟骨だけでなく、「腱板」という4つの筋肉(棘上筋、棘下筋、肩甲下筋、小円筋)の腱が集まって板のようになった組織によって、安定性が保たれています。
この腱板が、腕を上げたり、回したりといった複雑な動きをスムーズに行うための重要な役割を担っています。
いわば、肩のインナーマッスルですね。
腱板断裂とは、この大切な腱板が、加齢による変化や、転倒などのケガによってブチッと切れてしまった状態を指します。

五十肩との決定的な違いは「動きの制限」と「治り方」

五十肩(正式には肩関節周囲炎)は、肩関節を包む袋(関節包)が炎症を起こして分厚く硬くなる病気です。
そのため、肩全体が固まってしまい、自分の力でも、人の手を借りても腕が上がらないのが特徴です。
いわば、関節が「サビついてしまった」状態です。
一方、腱板断裂は腱が切れているだけなので、関節自体は固まっていません。
そのため、痛みはあっても、反対の手で支えれば腕を上げることができる場合が多いのです。
しかし、切れた腱のせいで腕に力が入らないのが大きな特徴です。
| 項目 | 腱板断裂 | 五十肩(肩関節周囲炎) |
|---|---|---|
| 原因 | 腱が切れる(加齢、ケガ) | 関節を包む袋の炎症 |
| 腕の上がり方 | 力が入らず、自力では上がりにくいが、支えがあれば上がる | 関節が固く、支えがあっても上がらない |
| 痛みの特徴 | 動かした時や夜間の痛み。放置すると悪化しやすい。 | 初期に強い痛み。徐々に動きの制限が主になる。 |
| 自然に治る? | 自然には治らないことが多い。 | 時間の経過とともに治ることが多い。 |
一番大きな違いは、腱板断裂は自然治癒が難しいという点です。
「そのうち治るだろう」と放置してしまうと、断裂が大きくなったり、筋肉がやせ細ってしまったりして、治療が難しくなるケースもあるため注意が必要です。⚠️
腱板断裂は決して珍しくない!日本のデータを見てみよう
「腱板断裂なんて、特別な人がなる病気でしょ?」と思っていませんか?
実は、日本で行われたある研究によると、症状がない人も含めると、腱板断裂は驚くほど多くの人に見つかっています。なんと、50代で約10人に1人、60代で約6〜7人に1人、70代では約4人に1人、そして80代以上になると約3人に1人に腱板断裂が見られたのです[1]。
驚くべきことに、このうち約3分の2の方は、断裂があるにもかかわらず明らかな症状がありませんでした(無症候性断裂)[1]。これは、腱板が部分的に切れていても、周りの筋肉が頑張ってカバーしてくれているためです。しかし、何かのきっかけで症状が現れる「症候性断裂」に移行することもあります。
つまり、腱板断裂は決して他人事ではなく、誰にでも起こりうる「肩の老化現象」の一つと言えるのです。
専門医はどうやって診断するの?🏥

「セルフチェックで当てはまった…」という方は、一度、整形外科の専門医に相談することをおすすめします。病院では、以下のような流れで正確な診断を行います。
- 問診: いつから、どのような時に痛むか、日常生活での困りごとなどを詳しくお伺いします。
- 身体診察: 医師が実際に肩を動かしたり、抵抗運動をしたりして、痛みや筋力、動きの範囲を確認します。先ほどのセルフチェックのようなテストも、より専門的に行います。
- 画像検査: 診断を確定するために、画像検査を行います。
- 超音波(エコー)検査: 簡便で、リアルタイムに腱の状態を確認できます。筋肉を動かしながら断裂の様子を観察することも可能です。
- MRI検査: 腱板断裂の診断において最も精度が高い検査です。断裂の大きさや位置、筋肉の状態まで詳細に評価でき、治療方針を決める上で非常に重要です[2]。
治療法は?手術しないと治らないの?
「断裂」と聞くと、「すぐに手術が必要なの?」と不安になりますよね。でも、安心してください。腱板断裂の治療は、まず「保存療法」から始めるのが基本です。
✅ 第一選択は「保存療法」

日本整形外科学会のガイドラインでも、まずは保存療法が推奨されており、約70%の患者さんは保存療法で症状が改善すると報告されています[3]。
– リハビリテーション: 痛みのない範囲で、残っている腱の機能を高めたり、周りの筋肉を鍛えたりする運動療法を行います。理学療法士の指導のもと、肩甲骨の動きをスムーズにすることも重要です。
– 注射療法: 痛みが強い場合、炎症を抑えるステロイドや、関節の滑りを良くするヒアルロン酸などを注射します。特に夜間痛がひどい場合に効果的です。
– 内服薬・外用薬: 痛みや炎症を和らげるための飲み薬や貼り薬を使用します。
✅ 手術療法を検討する場合
保存療法を3ヶ月〜半年ほど続けても症状が改善しない場合や、断裂が大きく活動性の高い若年の方、ケガによる明らかな断裂などの場合には、手術が検討されます。
最近の手術は、関節鏡(かんせつきょう)という内視鏡を使った、体への負担が少ない方法が主流です。肩に数カ所、5mmほどの小さな穴を開け、そこからカメラや手術器具を挿入して、切れた腱を骨に縫い付けます。
この方法なら、傷跡が小さく、術後の痛みも少ないため、早期の社会復帰が可能です。もちろん、手術後はしっかりとしたリハビリテーションが必要不可欠です。
まとめ:つらい肩の痛み、年のせいと諦めないで!

今回は、「肩が上がらない」原因となる腱板断裂について、詳しく解説しました。
– ✅ 腱板断裂は、加齢とともに誰にでも起こりうる身近な病気です。
– ✅ 五十肩との違いは「力の入らなさ」と「自然に治るかどうか」。
– ✅ セルフチェックで当てはまったら、早めに専門医に相談しましょう。
– ✅ 治療の基本はリハビリなどの「保存療法」。手術が必要な場合も、体への負担が少ない方法があります。
つらい肩の痛みを「もう年だから…」と諦める必要はありません。適切な診断と治療を受ければ、また元気に腕を動かせるようになります。この記事を読んで、少しでも不安が解消され、一歩踏み出すきっかけになれば幸いです。
「肩の痛み」でお困りの方はいつでもご相談ください。
引用文献
- Minagawa H, Yamamoto N, Abe H, Fukuda M, Seki N, Kikuchi K, et al. Prevalence of symptomatic and asymptomatic rotator cuff tears in the general population: From mass-screening in one village. J Orthop. 2013 Feb 26;10(1):8-12.
- Altamimi TA, Alkathami AA, Al-Awn RM, Alkhaldi MH, Alhudaithi MH, Alqahtani AA, et al. A Narrative Review of Rotator Cuff Tear Management: Surgery Versus Conservative Treatment. Cureus. 2024 Dec 2;16(12):e74988.
- 日本整形外科学会. 肩腱板断裂.
