ポテトチップスだけを食べ続けた結果…10代で失明した少年の末路〜体に悪い食べ物と老化を早める食生活について考える〜
掲載日:2025.05.08(最終更新日:2025.05.08)
「ポテトチップスばかり食べていた少年が、10代で失明した」
このニュースを聞いて、「まさか、そんなことで?」と思われた方も多いかもしれません。ですが、これは医学誌に実際に報告された症例で、極端な偏食による深刻な健康被害として、世界中の医師たちに衝撃を与えました[1]。
見た目は普通でも、内側では静かに栄養失調が進行し、やがて視力を失うという恐ろしい結果に――。
本記事ではこの事例をもとに、「体に悪い食べ物」や「食べるとどんどん老化が進む食べ物」について、医学的根拠とともにわかりやすく解説します。
1.偏食少年の末路
2.見た目は健康なのに栄養失調?
3.栄養欠乏性視神経症とは
4.ジャンクフードとは?ファストフードとは?
5.体に悪い食べ物ワースト3
6.老化を進める食生活とは?
7.毎日の食事でできる対策と予防
8.まとめ
1. 偏食少年の末路
今回の症例は、イギリスに住むある10代の少年の話です。
彼の食生活は、以下のような極端な偏りがありました:
・フライドポテト
・ポテトチップス
・白パン
・ハムやソーセージ(加工肉)
これらジャンクフードばかりを小学生の頃から食べ続けていたのです。野菜や果物はほとんど摂取せず、加工食品と炭水化物に偏った毎日。しかも、ポテトチップスは毎日必ず食べていました。
2. 見た目は健康なのに「栄養失調」?
この少年は、外観上、特に問題はなく、BMIも正常、身長も標準的でした。
ところが、14歳のときに強い倦怠感を訴えて病院を受診。血液検査ではビタミンB12の欠乏と貧血が判明しました。
医師の指導でビタミンの補充を行いましたが、食生活を改善することはありませんでした。
その後も偏食を続け、15歳頃から視力と聴力の低下、骨粗鬆症が見られるように。最終的には、17歳で法的失明(眼鏡やコンタクトレンズでも矯正できず、視力0.1未満)となり、「栄養欠乏性視神経症」と診断されました。残念ながら不可逆的な病気であり、視力は回復しませんでした。
3. 栄養欠乏性視神経症とは?
栄養欠乏性視神経症は、視神経が栄養不足によってダメージを受け、視力が失われる疾患です。
特に不足しやすいのは以下の栄養素:
●ビタミンB12
●ビタミンD
●銅
●セレン
これらは視神経の機能に欠かせない栄養素で、長期間の不足によって神経が不可逆的に損傷してしまいます。
先進国では極めて珍しい病気ですが、極端な偏食やジャンクフードだけの生活が続けば、誰にでも起こり得るリスクなのです。
ジャンクフードとは?ファストフードとは?
ジャンクフードとは
「ジャンクフードとは」、カロリーは高いけれど栄養価の低い食品のことです。
代表例:
・ポテトチップス
・スナック菓子
・加糖飲料
・キャンディ
ビタミンやミネラルが極端に不足しがちで、満腹感はあるのに栄養は足りないという「隠れ栄養失調」を招く原因となります。
ファストフードとは
「ファストフードとは」、注文してからすぐに提供される食事のことを指します。
ハンバーガー、フライドチキン、フライドポテトなどが典型例です。
ジャンクフードとファストフードは重なる部分が多く、どちらも高脂肪・高塩分・高糖質であるにもかかわらず、ビタミンやミネラル、食物繊維がほとんど含まれていません。
5. 体に悪い食べ物ワースト3
次は、医学的観点から注意すべき「体に悪い食べ物」ワースト3です。
第3位:加工肉
・ハム、ソーセージ、ベーコンなど
・発がん性があるとされる亜硝酸塩を含む
・高塩分で高血圧の原因にも[2]
第2位:精製炭水化物
・白パン、ケーキ、菓子パン
・食物繊維・ビタミンがほとんど残っておらず、血糖値の急上昇を招く
・糖尿病や肥満のリスクを高める
第1位:揚げ物
・ポテトチップス、フライドポテト、唐揚げなど
・トランス脂肪酸・酸化油を多く含み、動脈硬化や心疾患のリスクが上昇[3]
・栄養の吸収を阻害する作用もあり、長期的に見て非常に危険
6. 老化を進める食生活とは?
「顔が老ける食べ物は?」という話題で注目されているのが、「AGEs(終末糖化産物)」です。
AGEsは、糖とたんぱく質が体内で結びついてできる物質で、これが**肌のコラーゲンを破壊し、しわ・たるみの原因**となります。つまり顔の老化が進むのですね。
特に注意すべき「老化 食べ物」は以下の通り:
●過剰な砂糖・炭水化物(AGEsの材料になる)
●焦げた肉・揚げ物(AGEsそのものが多く含まれる)
つまり、「食べるとどんどん老化が進む食べ物」とは、甘いお菓子と揚げ物の組み合わせなのです。
7. 毎日の食事でできる対策と予防
食生活の改善は、難しそうに感じるかもしれませんが、次のポイントを意識するだけでも十分です。
「80-20ルール」でバランスを取る
・食事の80%は栄養バランス重視
・20%は好きなものも楽しんでOK
食生活の工夫ポイント
・野菜と果物を毎食に取り入れる
・良質なたんぱく質(魚・卵・豆類)をしっかり摂る
・加工食品は食品ラベルで糖分・塩分チェック
・調理法は「揚げるより蒸す・焼く・茹でる」
8. まとめ:健康は“食”から
今回の症例は極端なケースかもしれませんが、私たちの毎日の選択が健康を作るという事実を再認識させてくれます。
特にお子様や高齢者など、栄養に敏感な世代では、偏った食生活は深刻な結果を招きかねません。
「ポテトチップスはたまに楽しむ程度に」
「ジャンクフードはごほうびとして」
そんなふうに、“食”に対する意識を少し変えるだけで、未来の健康は大きく変わります。
また、お子様の偏食があまりにも激しい場合は、回避・制限性食物摂取障害(ARFID)」という摂食障害の可能性もあります。単なる「好き嫌い」で片付けず、かかりつけ小児科で相談することも検討してください。
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当院では、管理栄養士による栄養カウンセリングを実施中です。
どんな小さなことでも構いません。お気軽にご相談ください。
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参考文献
- Harrison R, et al. *Blindness Caused by a Junk Food Diet*. Ann Intern Med. 2019.
- Crowe W, et al. *Nitrite Exposure from Processed Meat and Colorectal Cancer*. Nutrients. 2019;11(11):2673.
- Cahill LE, et al. *Fried-food consumption and risk of coronary artery disease*. Am J Clin Nutr. 2014;100(2):667-75.